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道成寺




道成寺



      

       日置俊次歌集『記憶の固執』より



 沈澱する記憶を足でかきまはし居間めぐる渦のとがりきるまで


 乱拍子かならず急之舞となる暉(ひかり)はじけて押し寄せる翳


 薙刀(なぎなた)で天突くやうに放すとふ釣鐘の綱われは放さむ


 きれぎれの記憶の固執炎(も)えあがりとけゆく鐘ととけるほかなし


 眸(め)にも脣(くち)にも炎ゆる金泥あふれさせ般若は女体と定めしひとはや






 お能の重要な曲に『道成寺』があります。


 乱拍子は小鼓とシテの命を懸けた対決といってもいいのですが、本当に息が詰まります。


 鐘入りももちろん、息が止まります。


 こんなに息が止まったり詰まったりする曲はほかにありません。



 写真はインターネットからお借りし、トリミングや加工をしました。感謝します。





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