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サン・ミッシェル大通り



サン・ミッシェル大通り



    日置俊次歌集『ノートル・ダムの椅子』より 


  

  なにひとつ始まらぬまま熄えそめる乳いろのマロニエの炎(ひ)の群

  

  サン・ミッシェル大通りのぼるこの一歩気を弛めたらわれは熄(き)え去る

  

  ひつそりと胡桃にぎりぬたれもまもらぬ信号守るコートのポケット

  

  火葬のこと話せばそんな野蛮なと問ふ眼がありぬサン・ミッシェルの灯




 ノートルダムから橋を渡り、サン・ミッシェル大通りをのぼるとソルボンヌ大学があり、もう少し進むとリュクサンブール公園があります。なんの華やかさもない普通の大通りですが、忘れられない界隈です。


 フランスでは、歩行者は信号など決して守りません。渡れると思えばわたりますし、渡れ層がなくてもわたります。


 土葬するので、かつては、土葬しないで火葬にするのは非文明国というか、野蛮だという常識がありました。


 写真は、ジャン=フランソワ・ラファエリ「サン=ミッシェル大通り」を加工しました。感謝します。




 
 
 

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