みづあかり
- shunjihioki

- 2021年7月12日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年7月13日
みづあかり
歌集『愛の挨拶』より
うつうつと躑躅(つつじ)の小径くだる身にいたみひらきてほのじろく燃ゆ
のどもとのボタンはづして躑躅咲くなだりのさきの水にゆれそむ
みづあかり障子をあをく揺さぶりてゆさぶりてつひに日永ひらかず
身のふかみ藍青の空よぢれさす鰯の群れを思ふいたみよ
くすのきの肌にながるる千年のゆふやみにとけてゆれむ若葉と
NHKBSの短歌の番組で、神戸の相楽園における歌会に参加したことがあります。
庭園にはたくさんの躑躅が咲いていて、池には日本の伝統座敷が張り出しており、そこの白い障子にずっと水明かりが揺れていました。
じっと見ていましたが、障子は開きませんでした。
その時のことをその場で詠んだのが、次の歌です。
みづあかり障子をあをく揺さぶりてゆさぶりてつひに日永ひらかず
自分でも好きな歌です。
その会の主催者である河野裕子さんが、とても褒めてくださったのが良い思い出です。
その歌会に私を指名して呼んでくださったのも河野さんでした。
なぜあんなによくしてくださったのか、今でも不思議です。
私が腰痛に苦しんでいた時期で、その話をちょっとしたら、どうしたら腰が治るかなあと何度も気にしてくださっていたので、恐縮しました。
しかし、そのときは、あまりお話もできないままで終わってしまいました。
テレビ撮影で、緊張していたこともありました。
この歌を読むと河野裕子さんのことを必ず思い出します。
この歌には、一首の中に、美しい景色と混ざり合って、さまざまな思い出が刻み込まれています。
写真はインターネットからお借りした春の相楽園の写真をトリミングしたり加工しました。河野裕子さんのお写真も小さくし、加工して、大変遅まきながらご供養の気持ちで掲載させていただきます。






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