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「かりん」10月号の歌  2021.10.30

更新日:2021年11月14日

「かりん」10月号の歌



「かりん」10月号に載せた歌をここに掲載します。



      つばさ

        

 丁寧に背なる翼を折りたたみ原稿を書く畳に座して


 わが翼は人には見えずたたみたるままで座椅子に凭れて眠る


 熱中するといつか翼は全開す障子に穴を幾つあけたか


 電熱で沸かした白湯を飲んでゐるふくろふのやうなポットに謝して


 ふくろふの顔でポットがすすり泣くずん胴の腹に煮え湯たぎらせ


 売るあてはなけれどISBN取得してわが分身の本を産むなり


 日置研究室とふ出版社開くなりわが抱く卵を世に孵さむと


 透明な翼の光われといふ書店より雛たちは飛翔す




          愛用のポット。


 
 
 

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